新会社法対応!中小企業経営者のための法律相談Q&A【ブログ版】
新会社法に強い司法書士大山雄次郎が、会社経営者、起業家、企業の法務担当者・総務担当者から戴いた無料メール相談に、Q&A形式で回答しております。

登記懈怠と過料

Q.会社社長をしております。
 数年前に、役員の変更の登記が遅れたとして、地方裁判所から私個人の住所宛に「過料」の支払いの通知を受けたことがあります。
 確か一期遅れたため、4万円程払ったと記憶しています。
 ところで当社は、今年(平成19年)の定時株主総会で、定款を変更して役員の任期を10年に変更致しました。
 しかし、変更前の規定では、今年の定時株主総会で任期が切れることになっていました。
 これから残りの任期の8年間、登記を放っておいても、地方裁判所から「過料」の支払いの通知が来ることはないと思ってよいのでしょうか。
(東京都・会社社長・男性・50歳代)

A.まず、定款で役員の任期を10年に延長している以上、登記懈怠にはなりませんので、「過料」の通知が来ることはありません。
 また、役員の任期が登記事項ではない以上、定款以外に、役員の任期を証明する方法はありませんので、定款さえしっかり作成しておけば、特に心配されることはないと考えます。

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  1. 2007/06/27(水) 17:55:37|
  2. 登記

監査役設置会社

Q.会社役員をしております。
 「監査役設置会社」についてお尋ね致します。
 まず新会社法では、「業務監査及び会計監査の両権限を持った監査役を置く株式会社」を「監査役設置会社」と言うと認識しております。
 そして、当社は定款に、監査役の権限を会計監査に限定する旨の規定がありますので、「監査役設置会社」にはあたらないと考えます。
 しかし、当社の会社登記簿には、「監査役設置会社に関する事項」が記載されております。
 これを当社で登記した記憶は無いので、おそらく旧商法から新会社法への移行の際に、法務局が記載したものだと思われます。
 早急に訂正を行ったほうが宜しいのでしょうか。
(茨城県・会社役員・男性・40歳代)

A.新会社法では、「監査役設置会社」とは、「業務監査及び会計監査の両権限を持った監査役を置く株式会社」であることに間違いはありません。
 しかし例外として、「監査役の権限を会計監査に限定する旨の規定がある株式会社」を含めて「監査役設置会社」と規定している条文が何ヶ所かあります。
 その中で、登記に関する条文がこれにあたり、「監査役の権限を会計監査に限定する旨の規定がある株式会社」も「監査役設置会社」と登記すると規定しています。
 また、定款においても同様で、「監査役の権限を会計監査に限定する旨の規定がある株式会社」や旧商法時代に設立された小会社も「監査役設置会社」とみなされます。
 このように、条文によって、用語の定義が変わるというのは、旧商法の条文では見られなかったと記憶しております。
 私も含めて、旧商法に慣れ親しんでしまった人間には、新会社法の条文は、多少読みずらい部分があるかも知れません。

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  1. 2007/06/20(水) 17:50:25|
  2. 監査役(会)

合併における代表取締役の選定時期

Q.合併による新会社設立事務局を担当しております。
 新会社社長などを選定するいわゆる総会後の取締役会の開催日ですが、効力発生日の約1ヶ月前に開く合併承認総会の直後に開いてもいいのでしょうか?
 それとも効力発生日以降でしょうか?
(宮崎県・会社員・男性・60歳代)

A.合併における代表取締役の選定時期及び選定方法を考える場合、新設合併か吸収合併か、また取締役会があるかないかの4つのパターンでそれぞれ対応が異なります。

(1)新設合併で取締役会を設置する場合
 新設合併の効力発生日は登記申請日で、その日までに代表取締役を選定しておかなければなりませんが、効力発生前に取締役会はありません。
 よって、設立時取締役の互選によって設立時代表取締役を選定します。
 そして、取締役会議事録の替わりに「設立時代表取締役選定決議書」を作成します。
 つまり御社の場合、合併承認総会後、設立時取締役が就任した時点で、設立時取締役の互選によって選定すれば宜しいと考えます。

(2)新設合併で取締役会を設置しない場合
 新設合併の効力発生日は登記申請日で、その日までに代表取締役を選定しておかなければなりません。
 そして実務では、株主総会で承認される新会社の「定款の附則」に定める方法がよく採られています。

(3)吸収合併で取締役会がある場合
 吸収合併の効力発生日は新設合併と異なり、会社が定めた日いわゆる合併期日です。
 よって、合併期日に取締役会を開催するか、それ以前に取締役会を開催して吸収合併の効力発生を条件に新代表取締役を選定します。
 尚、吸収合併の効力発生前に代表取締役を選定する場合は決議時と効力発生時の取締役のメンバーが同一であり、かつ決議時に就任している取締役の中から選定しなければなりません。
 これは、決議後に取締役に就任した者の選定権限を奪うことになり、また取締役でない者を代表取締役に選定することになってしまうからです。

(4)吸収合併で取締役会がない場合
 吸収合併の効力発生日は新設合併と異なり、会社が定めた日いわゆる合併期日です。
 よって、合併期日かそれ以前に、株主総会や取締役の互選などの定款に定めた方法により代表取締役を選定します。
 尚、吸収合併の効力発生前に代表取締役を選定する場合は決議時と効力発生時の取締役のメンバーが同一であり(取締役の互選による場合)、かつ決議時に就任している取締役の中から選定しなければなりません。
 これは、決議後に取締役に就任した者の選定権限を奪うことになり(取締役の互選による場合)、また取締役でない者を代表取締役に選定することになってしまうからです。
 さらに承継会社において、株主総会で代表取締役を選定する場合、この決議は合併契約承認決議の中には含まれませんので、別議案で代表取締役の選定決議を行わなければなりません。

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  1. 2007/06/16(土) 13:24:54|
  2. 合併

会計監査人の再任

Q.当社の法務全般を担当しております。
 当社は昨年(平成18年)、監査法人を会計監査人として選任致しました。
 そして、今年(平成19年)の定時株主総会で、再任する予定でおります。
 ところで、新会社法には、会計監査人の再任についてみなし規定があるとのことですが、念のため定時株主総会の議案として挙げたほうが宜しいのでしょうか。
 また、再任された場合、会社と会計監査人との委任契約も延長されるのでしょうか。
(東京都・法務担当・男性・40歳代)

A.定時株主総会の議案として挙げる必要はありません。
 また、就任承諾の必要もありません。
 ただし登記手続の際に、「定時株主総会において別段の決議がされなかった」ことを証明するために、株主総会議事録は必要になります。
 次に委任契約についてですが、会計監査人の選任行為と委任契約は別個のものですので、契約書に「みなし再任された場合は、契約期間が延長される」旨の規定がない限り、再度、委任契約を締結する必要があります。

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  1. 2007/06/13(水) 16:22:56|
  2. 会計監査人

株式の譲渡制限規定と承認機関

Q.株式会社を経営しております。
 当社は設立当初、社長である私と友人数名が出資して設立致しました。
 しかし最近になって、その友人の一人が株式を他人に譲りたいと言い出しました。
 その譲り受ける者がおかしな人間でなければ問題はないのですが、何とか私の許可を得られなければ、その譲渡を無効にすることはできないものでしょうか。
(東京都・会社社長・男性・40歳代)

A.御社が上場会社でなければ、御社の定款や会社の登記簿謄本には、「株式の譲渡制限規定」というものがあるはずです。
 これは、「株主が株式を譲渡した場合、承認機関の承認を得られなければ、その譲渡を会社に対しては無効とする。」という規定です。
 そして承認機関は、合議体である株主総会や取締役会だけでなく、代表取締役、監査役、執行役とすることもできます。
 よって、社長である「代表取締役の承認を要する。」と定めることもできます。

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  1. 2007/06/09(土) 12:07:08|
  2. 株式

社外取締役の要件

Q.会社役員をしております。
 当社では、今年(平成19年)の定時株主総会で役員の変更があります。
 その際に、新たに就任予定の取締役に、社外取締役の要件を満たす者がおります。
 しかし、当社はその者に業務執行権を与え、広く経営に参加してもらうことを期待しております。
 その場合であっても、その者を社外取締役候補者として、選任議案を提出しなければならないのでしょうか。
(東京都・会社役員・男性・40歳代)

A.「社外取締役」とは、その会社または子会社の業務執行者や従業員に現在も、そして過去に一度もなったことがない者で、会社の業務執行者から形式的に独立している取締役のことを言います。
 また、社外取締役を選任する義務が生じるのは、御社に特別取締役の定めがある場合、または御社が委員会設置会社である場合です。
 つまり、御社がその条件に該当せず、かつ御社がその者を社外取締役として選任する意思がなければ、あえてその者を社外取締役候補者として、選任議案を提出する必要はないと考えます。

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  1. 2007/06/06(水) 16:19:57|
  2. 取締役(会)

資本減少と決算公告

Q.当社では、昨年度の期中に、資本金を5億円から3億円に減少致しました。
 そして現在、定時株主総会も無事終了し、決算公告の手続を行うところであります。
 そこでお尋ねしたいのは、今回からの決算公告は、貸借対照表の掲載のみで宜しいのか、ということです。
 それとも、まだ大会社として、貸借対照表と損益計算書の両方の掲載が必要なのでしょうか。
 確かに当社は、もはや大会社ではないのですが、決算処理については大会社として手続を進めて参りましたので、それに付随する決算公告も大会社として掲載しなければならないのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
(東京都・総務担当・女性・30歳代)

A.大会社とは、定時株主総会に報告された貸借対照表の資本金が5億円以上か、または負債の額が200億円以上の株式会社をいいます。
 そして、大会社が決算公告をする場合、貸借対照表のみならず損益計算書の要旨も掲載しなければなりません。
 ところで御社は、今期の定時株主総会で計算書類が承認された時点で、大会社ではなくなっております。
 そして決算公告は、「定時株主総会終結後」に行わなければなりませんので、御社は大会社ではない以上、御社の決算公告には貸借対照表のみの記載で宜しいと考えます。

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  1. 2007/06/02(土) 11:18:34|
  2. 決算公告