Q.当社は現在、吸収合併のための手続きを進めております。
ところで、吸収合併の手続きにおいては、会社債権者に対して、官報公告をしたり催告書を送付したりしなければならないようですが、当社は、金融機関からの借り入れなども一切なく、債権者に当たる者がおりません。
つきましては、この場合、官報公告や催告書の送付といった手続きを一切省略できると考えますが、いかがでしょうか。
(福島県・会社役員・男性・50歳代)
A.吸収合併をする場合、債権者に異議を述べる機会を与えるために、原則として、官報公告と個別催告を行わなければなりません。
しかし、御社の場合、債権者がそもそも存在しないとのことです。
そこで、まず催告書についてですが、思い当たる債権者がいないのですから、送付したくてもしようがありません。
よって省略するしかありません。
これに対して、官報公告についてですが、たとえば、御社の吸収合併に関する官報公告を見た債権者が御社に対して、「合併するなら、10年前に貸したお金を返してくれ」と申し出て来て、御社が「そう言えば、この人から10年前に融資を受けたっけ」ということがあるかも知れません。
つまり、本当は債権者が存在するのにも係わらず、御社が単に把握していなかった場合を考慮すると、官報公告については省略することはできないということになります。
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- 2006/12/30(土) 02:21:34|
- 合併
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Q.投資ファンド会社を経営しております。
当社はSPC(特別目的会社)として、LLC(合同会社)の設立を計画しております。 そこで、LLCの代表社員には当社がなり、職務執行社員には当社の従業員がなる予定でいたのですが、顧問税理士の先生に確認したところ、従業員が職務執行社員になるためにはLLCの出資者になっていなければならないと伺いました。
今回、当社が100%出資する予定でおり、他の者の出資は予定しておりません。
本当に従業員も出資者になっていなければならないのでしょうか。
アドバイスの程、宜しくお願い致します。
(東京都・会社社長・男性・30歳代)
A.まずLLCは株式会社と異なり、所有と経営が一致しておりますので、「業務執行社員」になるには、必ず出資者として有限責任社員になっていなければなりません。 これに対し「職務執行者」とは、代表社員が法人である場合に、実際に業務を遂行する者のことであり、出資者である必要はありません。
ここで「職務執行社員」という用語を、税理士の先生は「業務執行社員」という意味で使い、社長様は「職務執行者」という意味で使っているようです。
つまり、社長様の認識で間違いはないと思われます。
このように、「業務執行社員」と「職務執行者」は非常に似通った用語ではありますが、はっきり区別していないと、思わぬ誤解を生じてしまいますので注意が必要です。
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- 2006/12/27(水) 14:42:16|
- LLC・LLP・LPS
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Q.当社はこの度、人的分割の方法により、当社と株主を同じくする兄弟会社を新たに設立する予定でおります。
ところで、一旦物的分割により当社が取得した新会社の株式を、既存の株主に交付すると、当社は欠損金が生じてしまいます。
この場合でも、分割手続きに際し、当社の債権者に対して、公告等を確実に行っておけば問題ないと考えますが、いかがでしょうか。
(滋賀県・総務担当・男性・30歳代)
A.まず、旧商法で行われていた分割型分割(人的分割)は、会社法では、分社型分割(物的分割)+剰余金の配当という構成になりました。
よって、純粋に分割型分割(人的分割)という組織再編はできなくなりましたが、同様の効果を得ることはできることになります。
次に、剰余金の配当をする場合、原則として、分配可能額に関する財源規制があります。
しかし、分割型分割(人的分割)の場合、同一の株主にとっての1つの会社が単に2つに分割されたものと考えられますので、例外として財源規制はかかりません。
ただし、その代わりに、官報公告等の債権者保護手続きを省略することはできません。
よって、御社が新会社の債務を重畳的に引き受けたり、債務を新会社に一切承継させない場合であっても、分割型分割(人的分割)の手続きにおいては、債権者保護手続きは必ず行わなければなりません。
そして厳格に行ってさえおけば、御社の組織再編手続きに瑕疵はないと考えます。
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- 2006/12/23(土) 02:19:45|
- 会社分割
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Q.友人の会社の株式を手放そうと思い、社長であるその友人にその旨を伝えたところ、会社の承認がなければダメで、会社は承認しないと言われました。
株式の売却先は、社長である友人ではなく、現在株主でもある別の友人です。
この場合でも、会社が承認しないとダメなのでしょうか。
(東京都・会社員・男性・50歳代)
A.まず、社長の言われている「会社の承認」とは、「株式譲渡制限規定」のことであると考えます。
そして、株式譲渡制限規定の趣旨は、会社にとって好ましくない株主が現れることを防止することにあります。
しかし、既存の株主間での株式譲渡の場合、新たな株主が現れることはありませんので、定款に定めれば、承認機関の承認なくして、「承認があったとみなす。」ことが可能です。
しかし、その旨が定款に定められていなければなりませんので、定めがない場合、原則どおり、承認機関による承認が必要になります。
ところで、会社自体が特定の株主から株式を取得すること、すなわち自己株式を取得することは、現在禁止されておりません。
よって、社長が個人への株式の譲渡をどうしても認めないというのであれば、会社自体で買い取るように要求するしかないと考えます。
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- 2006/12/20(水) 14:26:30|
- 株式
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Q.会社役員をしております。
当社はこの度、100%子会社を吸収合併することになりました。
ところで、その場合、子会社の株主である当社には、合併対価として当社の自己株式を割り当てることになると思います。
そして、当社はその分の資本金が増加すると考えますが、いかがでしょうか。
(三重県・会社役員・男性・50歳代)
A.まず、消滅会社が存続会社の100%子会社である場合、消滅会社の株主である存続会社に、存続会社の自己株式が割り当てられることはありません。
また、吸収合併において、資本金の額が増加するのは、合併対価が株式の場合のみとなっております。
よって、御社の事例では、御社に御社の自己株式が割り当てられることはなく、資本金の額も増加することはありません。
尚、御社と反対の事例で、100%子会社が親会社を吸収合併する場合、消滅会社が有する存続会社の株式は存続会社の自己株式として承継されます。
そして、消滅会社の株主には、合併対価として存続会社のその自己株式を割り当てることができ、新株式を全く発行しなければ、存続会社の資本金は増加しません。
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- 2006/12/16(土) 02:17:50|
- 合併
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Q.30年間、有限会社を経営しております。
最近、知人からよく、私の会社を株式会社にしたほうがいいのではないかと言われることがあります。
しかし私は30年間、この「有限会社」という名前にこだわりを持って経営を続けてきました。
ただ今後、倅に会社を任せることになった場合のことを考えると少々不安になったりもします。
(東京都・有限会社経営・男性・60歳代)
A.現在、有限会社法は廃止されておりますが、有限会社は株式会社の一形態である「特例有限会社」として存続することが可能です。
そして、新たに有限会社を設立することはできなくなりました。
まず、特例有限会社のままでいるメリットは、
(1)役員の任期の定めがないので、任期が切れる度に選任し直す必要がないこと。
(2)法的に決算公告をする義務がないこと。
(3)役員の任期がないので、法務局に職権で解散の登記をされる心配がないこと。
などです。
次にデメリットについてですが、あまり思い当たりません。
ところで、有限会社法が廃止されて、有限会社が株式会社に移行できるようになった当初は、株式会社よりも格下という印象を顧客に持たれることを恐れた有限会社の経営者が、こぞって株式会社に移行していた時期がありました。
しかし、資本金が1円の株式会社を設立できる現在においては、株式会社が上、有限会社が下と、一概には言うことはできません。また現在では、新たに有限会社を設立することができないので、新興の企業が有限会社を名乗ることができません。
つまり、経営実績の観点から考えた場合、有限会社であることがかえって、顧客の信頼を繋ぎ止める結果になっていると考えられます。
結局、会社の肩書きよりも、社長様のお客様に対する信頼が大切なのではないかと考えます。
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- 2006/12/13(水) 12:58:23|
- 特例有限会社
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Q.当社の総務全般を担当しております。
昨日、当社の株主総会を急遽開催することになりました。
ただ現時点で、株主総会の開催まで1週間ありません。
とりあえず株主に宛てて招集通知を発送致しますが、やはり手続き上、問題はあるのでしょうか。
(大阪府・総務担当・女性・30歳代)
A.まず、御社が株式に譲渡制限規定のある「非公開会社」であれば、株主総会の招集通知は、総会の1週間前までに発送すればよく、さらに御社が取締役会を置かない会社であれば、定款をもって1週間前からさらに短縮をすることができます。
つまり、御社が「非公開会社」で、取締役会を置いておらず、さらに定款に株主総会招集通知の発送期限に関する短縮規定があれば手続上、問題はないことになります。
さらに、短縮規定がなくても、結果として株主総会に株主全員が出席していれば、株主総会開催に関する手続上の問題はクリアされます。
よって、株主総会に出席しない株主が書面により議決権を行使できるように、株主総会の前日までに議決権行使書を会社に提出できるよう手配すれば問題はないと考えます。
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- 2006/12/09(土) 02:13:14|
- 株主総会
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Q.当社は、株式に譲渡制限のある非公開会社です。
ところで、株主からの譲渡承認請求を、今までは請求書を会社に提出する方法によって行っておりました。
しかし、事務処理が大変なことから、今後は口頭での承認請求も可能としたいと考えております。
このように譲渡承認請求の方法を変更するに際して、何か問題はあるでしょうか。
(神奈川県・会社役員・男性・50歳代)
A.旧商法では、株主からの譲渡制限株式の譲渡承認請求は、書面によって行う旨が定められておりましたが、新会社法では、書面による他に口頭で行うことも可能になりました。
よって、会社が譲渡を承認する場合は、事務処理が楽になり特に問題はありません。
しかし、会社が譲渡を承認しない場合は、問題が生ずる可能性があります。
まず、会社が株主からの譲渡承認請求の日から2週間以内に、株主に対して通知をしなかった場合、会社は譲渡を承認したものとみなされてしまいます。
つまり、譲渡承認請求を口頭で行った場合、請求日が証明できずに、後日トラブルの原因となってしまいます。
そうならないために、御社の譲渡承認請求の方法は変更せずに、さらに御社の定款には、譲渡承認請求は書面によって行う旨を定めておくことをお奨め致します。
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- 2006/12/06(水) 05:17:30|
- 株式
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Q.当社は、現在、子会社を吸収合併する手続きを行っております。
つい先日、官報に合併公告を掲載致しました。
しかし昨日、その記載の一部に誤りを発見致しました。
この場合、改めて公告をし直さなければならないのでしょうか。
(東京都・総務担当・女性・20歳代)
A.取消公告をした後に再掲載をするか、訂正公告をすることになります。
そして、どちらで対応するかは御社のご判断に依るところですが、誤りが軽微であれば、費用と時間的な面で、訂正公告で対応したほうが宜しいと考えます。
ただし、その場合でも、債権者の異議申述に要する期間は訂正公告から1ヶ月間を要しますので、合併期日までに債権者保護手続きが終了する様に、至急、訂正公告の手配が必要になります。
また、仮に合併期日までに債権者保護手続きが終了できない状況になった場合、改めて存続会社と消滅会社とで合併期日の変更の契約を結ばなければなりません。
さらに存続会社は合併期日の変更に関する取締役会の承認決議を要し、消滅会社は変更後の合併期日を定款に定めた方法により公告する必要が生じてしまいます。
つまり、旧商法時代は、吸収合併や吸収分割の効力要件は登記であったのに対し、会社法では合併契約や分割契約で定めた日になりました。
これにより、合併公告や催告書などの債権者保護手続きのミスが、吸収合併や吸収分割の手続き全体に致命傷を与える結果となりますので、慎重な対応が求めらます。
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- 2006/12/02(土) 02:13:46|
- 合併
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